AudacityでWAVを書き出す方法|48kHz・24bit・モノラルで納品する手順

「AudacityでWAVを書き出す 録音案件の納品ガイド」と書かれたアイキャッチ。録音机にヘッドホンとオーディオ機器を置いたイラスト。

録音案件の募集要項に「WAV, 48 kHz, 24-bit PCM, mono」とあったら、Audacityの「ファイル」メニューの音声エクスポート(File → Export audio)を開きます。形式をWAV、サンプルレートを48,000 Hz、符号化を24-bit PCM、チャンネルをモノラルに設定します。

本数が多いときは、最初の10秒だけ録って、1本書き出してみてください。ファイルを開き直し、仕様と音の両方を確かめれば、すべて録り終えた後で同じ修正を繰り返す手間を減らせます。以下では、当サイトで取り上げた日本語録音案件の指定を例に進めます。

目次

「48kHz・24bit・モノラル」の指定を読む

依頼文の表記選ぶ値何を決めるか
WAV / .wavWAV(Microsoft)納品するファイルの形式
48 kHz48,000 Hz1秒間に音を記録する回数
24-bit PCM符号付き24-bit PCM1サンプルの振幅を表すビット数と記録方式
Mono1チャンネル音声を1つのチャンネルに収める

この4項目は別々に指定できます。たとえば「WAV」「48,000 Hz」まで一致していても、16-bitやステレオで保存される組み合わせがあります。自分が受けた依頼の数字がこの表と違う場合は、その依頼の値を使ってください。

Audacityで短く録り、納品用のWAVを書き出す

1.使うマイクを選び、本番の声で10秒録る

マイクを1本使うなら、上部の「Audio setup」で「Recording device」からそのマイクを選びます。続いて「Recording channels」で「1(Mono)」を選択。新規プロジェクトのサンプルレートは環境設定の「Audio settings」で確認できます。「48 kHz・24-bitで収録」と指定された場合は、マイクやオーディオインターフェイスがその入力形式に対応していることも確認してから録り始めます。公式の録音機器・チャンネル設定 / サンプルレートの設定

テストは、数秒の室内音に続けて、台本の中で声が大きくなる一文を読みます。ヘッドホンで、声の割れ・空調の風・語尾の途切れを確認してください。部屋やマイクの位置を変えたときも、その場所で短く録り直すと違いが分かります。

2.プロジェクト全体か、選んだ部分かを決める

編集途中の作業はプロジェクトとして保存し、納品用の音声は「File」→「Export audio」から作ります。テスト用の1トラックだけなら、範囲はプロジェクト全体。長い録音から台詞を1つずつ取り出す場合は、必要な部分を選択してから選択範囲を書き出します。

全体を書き出すと、プロジェクトに含まれる他の音も一緒に入ることがあります。ガイド音声や前のテイクがある場合は、書き出す範囲と再生対象のトラックを確かめましょう。画面上の項目と範囲の違いは、図付きのAudacity公式「Export your audio」で確認できます。

3.形式・チャンネル・レート・符号化を指定する

  1. ファイル名と保存先を決めます。依頼主から命名規則がある場合は、1本目からその形にそろえます。
  2. 形式で「WAV」を選び、チャンネルを「Mono」、サンプルレートを「48000 Hz」に設定します。
  3. 符号化の選択肢から「Signed 24-bit PCM」など、24-bitの整数PCMを選びます。設定を見直したら「Export」で保存します。

「24-bit」はビット深度の指定です。「kbps」で示されるビットレートとは単位が違います。Audacityの表示名はバージョンや言語設定で変わるため、数字と「PCM」の両方を照合してください。Audacity公式の書き出し形式一覧

出力したファイルをMediaInfoで確認する

パソコン用のMediaInfoを起動し、いま書き出したWAVを開きます。「ツリー」か「テキスト」表示にすると、全般(General)欄と音声(Audio)欄を分けて読めます。録音案件のファイルを手元のパソコンで確認したいときにも使えます。MediaInfo公式サイト

全般欄では形式が「Wave」、音声欄では形式が「PCM」かを見ます。次にサンプリング周波数が48.0 kHz、ビット深度が24 bits、チャンネル数が1なら、今回のファイル仕様に一致します。表示言語が英語の場合は「Sampling rate」「Bit depth」「Channel(s)」が目印です。

表示の見方を先に試す方のために、条件どおりのWAVを用意しました。中身は2秒間の小さなテスト音です。ブラウザで再生画面が開いた場合は、リンク先を保存してからMediaInfoで開いてください。練習用WAV(48 kHz・24-bit PCM・モノラル、約288 KB)

同じ音を保存した3つのWAVを読み比べる

同じ2秒間の440 Hzのテスト音をもとに、FFmpegで設定の異なる3ファイルを作り、ffprobeで読み取りました。ファイル名や再生時間を見ただけでは分からない違いが、次のように表れます。

ファイルレートビット深度チャンネル今回の指定との照合
A(練習用WAV)48,000 Hz24-bit14項目が一致
B48,000 Hz24-bit2ステレオ。チャンネルを確認
C44,100 Hz16-bit1レートとビット深度を確認

Bは同じ音が左右に入っているため、耳で聴くとAと区別しづらい例です。Cのように値が違ったときは、まず録音元と書き出し設定のどちらで違いが生じたかを調べます。元音声が44.1 kHz・16-bitでも、書き出し時に48 kHz・24-bitと表示させることはできます。元の録音で取りこぼした細かな音の情報は、その変換では復元できません。

ffprobeを使っている人向けの確認コマンド

FFmpegに付属するffprobeが使える環境では、次の1行で同じ項目を確認できます。最後のファイル名を、自分のWAVの名前またはパスに置き換えて実行してください。

ffprobe -v error -select_streams a:0 -show_entries stream=codec_name,sample_rate,channels,bits_per_sample -of default=noprint_wrappers=1 "納品用.wav"

練習用WAVで実際に得られた出力です。channels=1がモノラル、bits_per_sample=24が24-bitを示します。

codec_name=pcm_s24le
sample_rate=48000
channels=1
bits_per_sample=24

ファイルが複数あるときも、確認する値は同じです。FFmpeg公式のffprobeリファレンス

「未処理」「ピーク音量」の指示は録音前に確かめる

音声の形式が合っていても、処理方法は案件ごとに変わります。たとえば「unprocessed WAV」と「peak −6 dBFS」が併記されている場合、録音中に守る上限なのか、納品前のノーマライズが必要なのかで作業が変わります。判断に迷ったら、テスト音声を用意した段階で確認しておきます。

The brief asks for unprocessed WAV files and mentions a peak of −6 dBFS. Is that the maximum recording level, or would you like me to normalize the files after recording?

AIで英語の要項を整理するときは、共有できる仕様部分を抜き出し、「録音時の条件・書き出し設定・依頼主に確認する点の3つに分け、各項目に根拠の英文を添えてください」と頼めます。加工の可否や数値の意味が曖昧な箇所を拾ってから、原文と依頼主の回答で確定します。

当サイトの録音案件では、14ファイルのうち、部屋を変えて収録した8ファイルを録り直しました。運営者が原因として振り返ったのはエアコンの風です。最初の1本で数値を確認し、実際に聴き、判断が分かれる条件だけ質問する。この手順は、環境を変えた直後にも役立ちます。Upworkで日本語の音声録音案件を2件経験した記録

これから仕事を探す方は、録音の所要時間と、書き出し・試聴・録り直しに使う時間を分けて見積もると、募集条件を比較しやすくなります。録音以外の選択肢も含めた探し方は、Upworkで初心者が取り組みやすい日本語案件10選にまとめています。

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この記事を書いた人

Noriakiのアバター Noriaki Upwork翻訳者 / 海外フリーランス

Upworkを中心に海外クライアントから翻訳・文章作成の仕事を受注している副業フリーランサーです。
英語は得意ではなく、特に「話す英語」は全く自信がありませんが、テキストベースのやり取りと丁寧なコミュニケーションで毎月コンスタントに案件を獲得しています。
このブログでは、Upworkの始め方や案件選びのコツ、収益レポートなどを実体験ベースで発信しています。これから海外の仕事に挑戦してみたい方の背中を少しでも押せれば嬉しいです。

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